全員への質問
全員への質問
何もかも忘れるくらいに酔いたい気分になって、実際に酔っ払った経験はありますか?
こう見えてもいい人なんですよ
東野さん:毎晩ですね。ほぼ毎晩、何もかも忘れたいです。今も、今日の事は忘れたいです。それだけです。
いやもう、あまり騒ぐと後悔するんです。忘れたい事が増えるじゃないですか?
まぁ、後で、福井君にね、今日の事は忘れたいと思わせようと思います。
桐野:私も毎晩です。
このサントリーの催し物が6月にあった事をすっかり忘れていて、さっき、自分がブレンドしたお酒の名前が「まり子」である事もすっかり忘れていて、その前に勝った時のブレンドの名前が「ダークエンジェル」だという事もすっかり忘れていて、大丈夫かな?と思ったんですけど、今日は体調が悪くてお酒が飲めなくて、今日のこの記憶はどこに溜まるんだろうかと、さっきから凄く、実験したいなー、と思っているところです。よろしいですか?
大沢:何か、答えになっていないような…。実際に酔っ払った経験は?
桐野:もう、しょっちゅう。
大沢:酔うとどう?
桐野:陽気なんだけど…。いちゃいちゃしているカップルを見ると横蹴りを食らわしたくなったり―。
大沢:桐野さん、芸風を変更したいって言ってたね。男っぽい女性からフェミニンな女性に転向したいって―。
桐野:フェミニンな女性で行こうかな?と思ってるんですけど、このイベントに出た事自体が間違いだったようです。
大沢:ええ、では、男・桐野夏生と言われている、北方謙三さん。
北方:男・桐野夏生?桐野が女・北方謙三と呼ばれてるんだろ?
で、俺がナンつーんだよ。
大沢:何もかも忘れるくらいに酔いたい気分になっ時は?
北方:何もかも忘れるくらいに酔いたい?……。ないな。
大沢:何もかも忘れるくらい酔ってるでしょ?いつも。
北方:忘れてるよな。(中略)大沢は、(飲みに行っても)横で水ばっかり飲んでるんだよ。何で?
大沢:(北方さんは)酔っ払うと大変なんです。 例えば、去年だと、作家の宮城谷昌光さんが、とっても上品なカラオケの会を、編集者を集めて催しているところに、いきなり乱入して行ってマイクを奪って「俺の歌を早く入れろ!」なんて喚くものですから、宮城谷さん、呆然としているわけですよ。
それで僕がなだめて連れて帰ると、宮城谷さんが「大沢さんはいつも大変だな面倒見てて」と言われる―、まぁ、面倒みてますけどね。
北方:うん、みてもらってる、確かに。
その時に、宮城谷さんのそばに宮部みゆきがいたらしいよ。
大沢:いたいたいた。
北方:それで宮部みゆきがね、「こう見えてもいい人なんですよ」「こう見えてもいい人なんですよ」と一生懸命言ってたらしい。
大沢:以前もね、博多に行きまして、中州の屋台で飲んでたんですよ。そしたら、屋台のおやじがお愛想のつもりか、僕の顔を見て「『新宿鮫』読んでますよ」と言ったわけですよ。
そしたらいきなり彼(北方さん)が「お前、俺を誰だか知ってるか?」と言ったら、おやじがまごついちゃってね。
そしたら、いきなり立ち上がるものですから、殴るのかな?と思ったら隣の屋台に向かって歩き出してね。「どこに行くの?」って言ったら、「隣の屋台に行って、俺が誰だか分かるか?って聞いて来る」って言うんですよ。
もう20数年付き合ってますからね、こういう人と。
池波正太郎を超えた!?
大沢:さて逢坂さん、何もかも忘れるくらいに酔いたい気分になって、実際に酔っ払った経験はありますか?
逢坂:いや、私はね、何もかも覚えていたいタイプなんですよ。お酒飲んでも、そういう事はないんですね。
大沢:気分としては?
逢坂:気分としてもないんですね。頭の中の許容量一杯まで覚えていたいと思うんで、持ってる本、全部読んで、全部覚えたいと思うんだけど、それでも、まだ半分ぐらしか読んでないですね。 もう先も―、後30年ぐらいしかないもんですから―。
さっき、(桐野さんの『魂萌え!』に関連した話題の時に)60過ぎてからの話が出ましたが、ここで唯一私、60を過ぎてます。
別に自慢してるわけじゃないんですよ。見渡す限り、私と同年代の方はいらっしゃらないですね。若い方ばっかりですね。まぁ、頭の恰好が似た人は居ますが…。私よりは若いでしょ?
北方:でも、逢坂さん、凄いよね。俺と大沢の弔辞を読むんでしょ?
大沢:(逢坂さんの家系は)ご長命の家系でしてね、逢坂さんのお父さんは、有名な時代小説の挿絵画家の先生で、池波正太郎さんの本の挿絵を描いておられます。今でも現役でいらして、90?
逢坂:95歳ですね。お前もそろそろ池波さんを超えたな、なんて、よく言われますよ。
大沢:いや、それは言ってないと思うんですけれども。
ええ、福井晴敏さん、何もかも忘れたい事―、今夜の事を忘れたい、それは無しで…。
福井:はい、いきなり塞がれちゃいましたね。僕も、酔わないタイプでして…。
大沢:もの凄く酒に強いですよ、この男は。
福井:飲んで記憶をなくすって事はまだ経験した事がなくて、ですから、飲み屋で苛められた経験とか、そういう事を全部背負って生きて行かなきゃいけないものですから、それを思うと、ホント、何もかも全部、忘れたい気分になりますね。
なかなか、しかし、これが忘れられない―。今も、いつ、北方さんが後ろから葉巻で根性焼きをして来ないかと、殺気みたいなもんを感じるんですけれども―。
大沢:ええ、この質問には私も答えます。
六本木の綺麗なお姉さんのいる店に行きましてですね、飲んでる内はいいんですね、お勘定書き見た瞬間に、何もかも忘れてしまいたい気分に、なるんですね。で、また酔ってしまうというー。
クレジットカードで払うわけです。本にサインをすれば、一冊本が売れてお金が入って来るんですが、クレジットカードの場合は、サインをすればするほど、お金が消えて行くという現実にぶち当たって、忘れたいという気持ちになって、酔っ払っているというのが実情です。